体幹に力を入れるとは?ブレーシングの正しいやり方とコツ
「体幹に力を入れる」の本当の意味を徹底解説。ドローインとの違い、ブレーシングの3ステップ練習法、プランクや筋トレ、日常生活で腰を守る体幹の使い方まで詳しく紹介します。
著者 Ayoub Farid · · 5 分で読めます
「体幹に力を入れて!」というのは、フィットネスで最もよく耳にするアドバイスの一つですが、その具体的な方法について詳しく説明されることはあまりありません。ここでは、その本当の意味と実践的な練習法を分かりやすく解説します。
体幹に力を入れるとは
体幹に力を入れるとは、お腹の前側・横側(腹斜筋)・背中側を含めた胴体まわりの筋肉を全方位から引き締め、背骨を安定させることを意味します。お腹を単にへこませるのではなく、コルセットをぐるりと均等に締め上げるようなイメージです。
ブレーシングとドローインの違い
- ブレーシング(腹圧を高める):お腹を軽く殴られる瞬間に身構えるように、ウエスト全体を固める感覚です。プランクや重いものを持ち上げるリフティング、多くの腹筋トレーニングに最も適しています。
- ドローイン(お腹をへこませる):おへそを背骨に引き寄せるように引っ込める動作です。主にリハビリやピラティスなどで、深層筋肉(インナーマッスル)を意識する際に使われます。
一般的な筋力トレーニングにおいては、ブレーシングを身につけることが非常に役立ちます。
ブレーシングを習得する3ステップ練習法
- 息を吸う:胸ではなく、お腹と脇腹を膨らませるように鼻から息を吸い込みます。
- 力を入れる:お腹をつつかれても耐えられるようにグッと力を込めます。全力ではなく、30〜50%程度の力加減を意識してください。
- 呼吸を続ける:お腹の張りをキープしたまま、浅く短い呼吸を続けます。
仰向けに寝て、骨盤のすぐ上の脇腹に指を当てて練習してみましょう。ブレーシングがうまくできていると、指が外側に押し返されるような感覚があります。
トレーニング種目での活用法
- プランク:ブレーシングを行い、お尻の筋肉(臀筋)もキュッと締めます(プランクの完全ガイド)。
- デッドバグ:腰が床から浮かないよう、体幹を固めて背中をフラットに保ちます(デッドバグの解説)。
- レッグレイズ:下腹(腹直筋下部)を意識し、腰が反らないように腹圧をかけます(レッグレイズのやり方)。
- ウエイトトレーニング:スクワットやデッドリフトを行う前に、より強くブレーシングを入れて体幹を安定させます。
日常生活での活用
買い出しの重い荷物を持ったり、子どもを抱き上げたり、重いスーツケースを持ち上げたりするときに軽くお腹に力を入れるだけで、腰への負担を大きく減らせます。一日中ずっと力を入れて緊張させておく必要はありません。
よくある間違い
- 力を入れると同時に息を止めてしまう
- お腹を固めるのではなく、息を吸い込んでへこませてしまう
- ガチガチに力を入れすぎて、動くことも呼吸もできなくなる
- 腰が反り返ってしまう
種目別のブレーシングの強さ
| エクササイズ | 力加減(目安) | 意識するポイント |
|---|---|---|
| プランク | 中程度(30–50%) | 肋骨を締め、お尻に力を入れる |
| デッドバグ | 軽め〜中程度 | 腰を床にぴったりつけたままキープ |
| レッグレイズ | 中程度 | 骨盤の後傾をキープする |
| 腕立て伏せ | 中程度 | お尻が落ちないよう一直線を保つ |
| スクワット/デッドリフト | 強め(60–80%) | しゃがむ動作の前にしっかり腹圧を入れる |
| 買い物の荷物を持つ | 軽め | 背筋を自然に伸ばして直立する |
扱う重量が重くなるほど、より強いブレーシングが必要になります。一般的な腹筋メニューであれば、中程度の力加減で十分です。
毎日できる体幹キープの練習メニュー
- 腹式呼吸:仰向けになり、お腹と脇腹を意識しながらゆっくり5回深呼吸します。
- ブレーシングと呼吸:30%程度の力で体幹を固め、そのまま5回呼吸します。力を抜いてリラックスし、これを3セット繰り返します。
- デッドバグ:ブレーシングを保ったまま、左右交互にゆっくり6回ずつ行います。
- プランク:腹圧を意識しながら20秒キープ × 2セット。
1日2〜3分実践するだけでも、2週間ほどで無意識に体幹を固められるようになります。
骨盤底筋との関係は?
骨盤底筋は体幹システムの一部であり、横隔膜や腹筋群と連動して働いています。特に産後の方などは、骨盤底筋と呼吸、ブレーシングを連動させる練習を取り入れると効果的です。運動中に尿もれや違和感、重だるさ、痛みを感じる場合は、専門の理学療法士や医師に相談することをおすすめします。
よくある質問
一日中ずっと体幹に力を入れておくべきですか?
いいえ、その必要はありません。重いものを持ち上げるときや、運動・トレーニング中、荷物を運ぶ場面だけで十分です。
体幹に力を入れればお腹痩せできますか?
姿勢が整い体幹の安定感は増しますが、それだけで脂肪が燃焼するわけではありません。詳しくはお腹の脂肪を落とす方法をご覧ください。
体幹を使うと腰痛は改善しますか?
重いものを持つ際に適切なブレーシングを行うことで、腰への負担を軽減できます。ただし、慢性的な痛みがある場合は専門医に相談してください。
正しく体幹を使えているか確かめる方法は?
呼吸が止まらず自然に続けられ、お腹まわり全体にしっかりとした張りがあり、腰が反らずに自然な位置をキープできていれば正しくできています。